ジオコーディング オプション

以下の表に、特定の場所の座標を決定する方法を制御するためのオプションを示します。

表 1. オーストラリアのジオコード オプション

パラメータ

説明

ジオコードレベル

住所のジオコーディングをどのレベルの精度で行うかを指定します。次のいずれかです。

ストリートの住所
ジオコーダは、住所をストリートの住所にジオコーディングしようとします。ただし、郵便番号セントロイド、交差点、形状パスなどに比べてマッチング場所の精度が劣る場合があります。
郵便番号セントロイド
ジオコーダは、確認できる最高精度の郵便番号に住所をジオコーディングしようとします。郵便番号セントロイド マッチングの長所は、操作の速さにあります。郵便番号によるマッチングの短所は、ジオコーダが PostalCode フィールドしか調査しないことです。ストリートの住所精度を使用する場合、ジオコーダはストリート名と PostalCode フィールドの両方を調べ、ストリートレベルの座標と、オプションとして代替の郵便番号座標を返そうとします。
地理的セントロイド
ジオコーダは、住所を都市または州の地理的セントロイドにジオコーディングしようとします。

Option.Interpolation

住所ポイント補間を行うかどうかを指定します。このオプションは、ポイント データベースがインストールされている場合のみ機能します。このオプションはすべての国で使用できません。

住所ポイント補間は、ポイント データを使ってジオコード結果の精度を高めます。デフォルトで、ジオコーディング プロセスでは住所の場所がストリートセグメントのどちらかの終点に基づいて推定されます。例えば、100 Main St. から200 Main St. までのストリートセグメントがある場合、150 Main St. を要求するとセグメントの真ん中にある場所が返されます。補間により、ジオコーダはポイント データ内の 180 Main St. の位置を検出します。これはこのストリートを 3 分の 2 ほど進んだ場所にあたります。こうした情報を使用すると、ジオコーダは 150 Main St. の位置を100 および 180 Main St. に基づいて推測できます。この場合、ジオコーダはセグメントの中心から少し離れた住所の場所を推測します。

Y
住所ポイント補間を実行します。
N
住所ポイント補間を実行しません。

Option.FallbackToGeographic

住所レベルのジオコードを決定できない場合に、地理的セントロイドを決定しようとするかどうかを指定します。

Y
住所レベルのセントロイドを決定できない場合に地理的セントロイドを決定します。こちらがデフォルトです。
N
住所レベルのセントロイドを決定できない場合に地理的セントロイドを決定しません。

Option.FallbackToPostal

住所レベルのジオコードを決定できない場合に、郵便番号セントロイドを決定しようとするかどうかを指定します。

Y
住所レベルのセントロイドを決定できない場合に郵便番号セントロイドを決定します。こちらがデフォルトです。
N
住所レベルのセントロイドを決定できない場合に郵便番号セントロイドを決定しません。

Option.OffsetFromStreet

ストリートレベルのジオコーディングに使うストリートセグメントからのオフセット距離を指定します。距離の指定は Option.OffsetUnits パラメータで指定した単位で行います。

デフォルトは、10 メートルです。

オフセット距離は、ジオコードがストリートの中央に位置付けられるのを防ぐために、ストリートレベルのジオコーディングで使われます。ストリートレベルのジオコーディングを行うと、住所が位置するストリートの中心点の緯度/経度が返されますが、これを補正するのがオフセットです。住所が指し示す建物はストリートの真上に建っているわけではないので、路上のポイントに相当する住所のジオコードが返されるのは不都合です。ジオコードは、ストリートに面して建つ建物の場所を表している必要があります。例えば、50 フィートのオフセットは、ジオコードがストリートの中心から 50 フィート離れた場所を表すことを意味します。距離は、住所のストリートセグメントから垂直方向に計算されます。また、オフセットは、ストリートをはさんで向かい合う住所が同じポイントになるのを防ぐ目的にも使われます。以下に、オフセット ポイントと元のポイントとの比較図を示します。

ストリートの座標は 1/10,000 度の精度で決定され、補間ポイントは 1/1,000,000 度の精度で決定されます。

Option.OffsetFromCorner

ストリートレベルでのマッチングに使うストリートの終端からのオフセットを指定します。距離の指定は Option.OffsetUnits パラメータで指定した単位で行います。

デフォルトは、12 メートルです。

以下に、ストリートの終点とオフセット終点の比較図を示します。

Option.OffsetUnits

ストリートオフセットと角オフセットのオプションに使う距離単位を指定します。次のいずれかです。

  • フィート
  • マイル
  • メートル
  • キロメートル

デフォルトは、メートルです。

Option.ReturnStreetAbbreviation

候補が標準のストリートタイプの略語を返すか、完全なスペルのストリートタイプを返すかを制御します。候補を省略形のストリートタイプで返す場合 (例: STREET ではなく ST) に選択します。デフォルトでは、完全なストリートタイプが返されます。

Y
省略形のストリートタイプを返します。
N
完全なスペルのストリートタイプを返します。

Option.GNAFPointType

ストリート住所マッチングで小区画の緯度/経度を返すか、ストリートの入口の緯度/経度を返すかを指定します。このオプションは、G-NAF データベースがインストールされ、[データ] タブの [データベース] リストで G-NAF データベースが選択されている場合のみに使用できます。このオプションは、G-NAF データベースのデータに一致する住所のみに適用されます。

次のいずれかです。

P
ストリート住所マッチングで小区画の正確な場所を返します。これは標準 G-NAF ポイントであり、G-NAF データベースから返される正規のポイントです。こちらがデフォルトです。
S
ストリート住所マッチングで小区画のストリートの入口ポイントを返します。ストリートの入口ポイントは、小区画の入口の境界から 12.5 m 離れています。ストリートの入口ポイントは、ルーティング アプリケーションでの使用に適しています。

Option.Return8DecimalPlaceParcelLatLong

元の緯度/経度を、小数点以下 8 桁までの精度で返すかどうかを指定します。これは、G-NAF データベースのデータに一致する候補の緯度/経度です。これらは G-NAF データから直接取得された元の座標であり、切り捨てや四捨五入は行われていません。このオプションは、G-NAF データベースがインストールされ、[データ] タブの [データベース] リストで G-NAF データベースが選択されている場合のみに使用できます。このオプションは、G-NAF データベースのデータに一致する住所のみに適用されます。

Y
元の緯度/経度を、小数点以下 8 桁までの精度で返します。
N
元の緯度/経度を、小数点以下 8 桁までの精度で返しません。

Option.CoordinateSystem

座標系は、空間におけるポイントの位置を一意に表すリファレンス システムです。カルテシアン (二次元) 座標、測地 (地理) 座標などが、ユークリッド幾何学に基づくリファレンス システムとして挙げられます。Spectrum™ Technology Platform は、European Petroleum Survey Group (EPSG) によって認識されるシステムをサポートしています。

EPSG:4283
GDA94 座標系とも呼ばれます。
EPSG:4326
WGS84 座標系とも呼ばれます。
EPSG:27200
NZGD49 座標系とも呼ばれます。