ジオコーディング オプション

以下の表に、特定の場所の座標を決定する方法を制御するためのオプションを示します。

注: EGM モジュールにより管理タスクが Web ベースの Management Console に移行されると、オプションのレベルで、Enterprise Designer と異なる表現が使用される場合があります。動作の変更はありません。
表 1. インドネシアのジオコーディング オプション

オプション名

説明

ジオコード レベル

住所のジオコーディングをどのレベルの精度で行うかを指定します。次のいずれかです。

ストリートの住所
ジオコーダは、住所をストリートの住所にジオコーディングしようとします。ただし、郵便番号セントロイド、交差点、形状パスなどに比べてマッチング場所の精度が劣る場合があります。
郵便セントロイド
郵便番号データが利用できる場合、ジオコーダは確認できる最高精度の郵便番号に住所をジオコーディングしようとします。郵便番号セントロイド マッチングの長所は、操作の速さにあります。郵便番号によるマッチングの短所は、ジオコーダが PostalCode フィールドしか調査しないことです。ストリートの住所精度を使用する場合、ジオコーダはストリート名と PostalCode フィールドの両方を調べ、ストリートレベルの座標と、オプションとして代替の郵便番号座標を返そうとします。
地理的セントロイド
ジオコーダは、住所を都市または州の地理的セントロイドにジオコーディングしようとします。

住所ポイント補間

地理的セントロイド

住所レベルのジオコードを決定できない場合に、地理的セントロイドを決定しようとするかどうかを指定します。

郵便セントロイド

住所レベルのジオコードを決定できない場合に郵便番号セントロイドを決定しようとするかどうかを指定します。

通りオフセット

ストリートレベルのジオコーディングに使うストリートセグメントからのオフセット距離を指定します。距離の指定は、[単位] フィールドで指定した単位で行います。

デフォルト値は国によって異なります。ほとんどの国では、デフォルト値は 7 メートルです。

オフセット距離は、ジオコードがストリートの中央に位置付けられるのを防ぐために、ストリートレベルのジオコーディングで使われます。ストリートレベルのジオコーディングを行うと、住所が位置するストリートの中心点の緯度/経度が返されますが、これを補正するのがオフセットです。住所が指し示す建物はストリートの真上に建っているわけではないので、路上のポイントに相当する住所のジオコードが返されるのは不都合です。ジオコードは、ストリートに面して建つ建物の場所を表している必要があります。例えば、50 フィートのオフセットは、ジオコードがストリートの中心から 50 フィート離れた場所を表すことを意味します。距離は、住所のストリートセグメントから垂直方向に計算されます。また、オフセットは、ストリートをはさんで向かい合う住所が同じポイントになるのを防ぐ目的にも使われます。以下に、オフセット ポイントと元のポイントとの比較図を示します。

ストリートの座標は 1/10,000 度の精度で決定され、補間ポイントは 1/1,000,000 度の精度で決定されます。

ストリートの角からのオフセット

ストリートレベルでのマッチングに使うストリートの終端からのオフセットを指定します。距離の指定は、[単位] フィールドで指定した単位で行います。この値は、ストリートの角の住所に交差点と同じジオコードが与えられるのを防ぐために使われます。

注: オフセットは英国 (GBR) および日本 (JPN) ではサポートされません。

デフォルト値は国よって異なります。

  • 12 メートル — オーストラリア (AUS)、オーストリア (AUT)、ドイツ (DEU)。
  • 7 メートル — その他のサポート対象の国では、デフォルト値は 7 メートルです。

以下に、ストリートの終点とオフセット終点の比較図を示します。

単位

ストリートオフセットと角オフセットのオプションに使う距離単位を指定します。次のいずれかです。

  • フィート
  • マイル
  • メートル
  • キロメートル

デフォルトは、メートルです。

座標系

座標系は、空間におけるポイントの位置を一意に表すリファレンス システムです。カルテシアン (二次元) 座標、測地 (地理) 座標などが、ユークリッド幾何学に基づくリファレンス システムとして挙げられます。Spectrum™ Technology Platformは、European Petroleum Survey Group (EPSG) によって認識されるシステムをサポートしています。

国によって異なる座標系が採用されています。国によっては、次のオプションを 1 つ以上使用できます。

EPSG:4326
WGS84 座標系とも呼ばれます。

Return Parsed Address

書式を整えた入力ストリート住所と、個別のフィールドに分けられた各入力住所要素を返すかどうかを指定します。この機能により、入力住所がどのように解釈されたかを理解し、どの入力要素がジオコーディングできなかったかを把握することができます。例えば、返された HouseNumber.Input には、入力住所の無効な家番号が含まれている可能性があります。
特定の国に対してパース済みの入力を返すように指定できます。例えば、カナダに対する REST API の例は次のようになります。
Option.CAN.IncludeInputs=Y
注: パース済み住所入力を返すには、データ ヴィンテージは 2014 Q4 以降でなければなりません。また、パース済み住所入力要素はすべての国に対して返されるわけではないことにも注意してください。
パース済み住所入力要素は、.Input の拡張子を持つ名前でラベル付けされた個別のフィールドに返されます。例:
  • FormattedInputStreet.Input
  • City.Input
  • Country.Input
  • HouseNumber.Input
  • Locality.Input
  • PostalCode.Base.Input
  • StreetName.Input
  • StreetSuffix.Input

    入力住所、国、データ ソースによっては、他のラベル付きフィールドもあり得ます。

    注: パース済み住所入力要素はすべての国に対して返されるわけではありません。また Geocode Address World は、(ストリート住所ではなく) 地理的レベルまたは郵便番号レベルにしかジオコーディングしないため、パース済み住所入力要素は返しません。

    多くの国に対し、入力住所の一部が特定の住所要素として認識できなかった場合、その内容は UnparsedWords.Input に返されます。

    交差点住所の場合、最初に入力されたストリートが StreetName.Input に返され、2 番目に入力されたストリート名が IntersectionIdStreet2.Input に返されます。