日本の住所のガイドライン

日本の住所については、日本郵便株式会社の Web サイト (http://www.post.japanpost.jp) を参照してください。

一般に日本の住所は、次のように表記されます。

北海道札幌市中央区大通西28丁目3番22号

この住所を構成する要素について以下の表に説明します。

表 1. 日本の住所要素

住所要素

フィールド名

都道府県

StateProvince

北海道

市区町村

札幌市中央区

町・大字

City

大通西

丁目

地方

28丁目

番地号または地番/支号

AddressLine1

3番 22号

番地号または地番/支号の番号は、日本の住所で最も狭い住所要素です。通常、日本の住所ではストリート名を使いません。

漢字表記の複数行住所では、最初の行に郵便番号を入力するのが一般的なパターンです。2 行目には、その他の住所要素を、最も大きなもの (県) から最も小さなものまで順に入力します。3 行目には、受取人、企業、または組織の名前を入力します。例:


100-8994
東京都中央区八重洲一丁目 5 番 3 号
東京中央郵便局

欧米式の複数行住所では、住所要素の順序が逆になります。例:

Tokyo Central Post Office
5-3, Yaesu 1-Chome
Chuo-ku, Tokyo 100-8994

日本の住所は、入力住所の文字セットで返すことができます。つまり、英語 (ラテン文字) で入力された住所は英語で返され、日本語 (漢字) で入力された住所は日本語で返されます。

慣例として、漢字で記述された日本の住所は、最も大きい行政区分から始まり、より小さな地域区分がその後に続き、最後に支号が記載されます。英語に翻訳された住所は、この日本語の住所順序に従うことができます。しかし、一部のビジネス慣行として、英語に翻訳された住所が、西洋の住所慣習に従って小さな行政区分から順に記載される場合があります。Enterprise Geocoding モジュールは、英語の住所がどちらの住所慣習に従っていても対応します。例えば、以下の住所書式は、どちらも処理可能です。
Tokyo Shibuya-ku Hiroo 1-1-39
1-1-39 Hiroo, Shibuya-ku, Tokyo

家番号一致の処理

日本では、ストリート ブロックの形状が一様ではなかったり家番号が番号順に並んでいなかったりするため、次に近い番号の家が、地理的に最も近い家であるとは限りません。そのため、家番号が次に近い住所ではなく、家番号なしの結果が返されます。

京都の住所

京都市では、丁目 (都市部区分または区域、AreaName 4) は、数字ではなく名称になります。これにより、丁目と他の数値住所要素との区別が一層難しくなります。例として、以下の住所を考えます。

Nishikubo Keihokuakashicho Ukyo-ku Kyoto-shi Kyoto-fu 601-0273

この住所において、一致住所のデータには、次の住所要素が含まれます。

AN4 (chome): Nishikubo
AN3 (subcity): keihokuakeshichou
AN2 (city): Kyoto-shi Ukyo-ku

その他の例として、京都の住所のソース データに、丁目が存在しないか、丁目は存在するが都市の下位区分 (subcity、AreaName3) が存在しない場合があります。

札幌の住所

札幌市の住所は、日本の他の都市の書式とは異なる独特の書式で記載されます。例として、以下の住所を考えます。

5-26 Minami 2 Jo Nishi 6 Chome Sapporo

この住所は次のように解釈されます。

Minami 2 Jo -> means 2 blocks south of intersection
Nishi 6 Chome -> means 6 blocks west of intersection    
Minami 2 Jo Nishi -> these combine to form the subcity name (AN3)

札幌の住所には、次の方位記号が使われます。

KITA – north
MINAMI – south
NISHI – west
HIGASHI – east

札幌の住所には、これ以外にも多数のバリエーションがあります。丁目の位置が異なっていたり、丁目と条の順序が逆であったり、地番/支号の有無や位置が異なっていたりします。このような要因により、札幌の住所に対して完全に一致する結果を返すのは難しい場合があります。

連結された地域名の処理

住所内の AreaName3 (subcity、都市の下位区分) は、複数の語で表記されたり、ハイフンでつながれたり、連結されて表記されたりする場合があります。例:

ogi machi
ogi-machi
ogimachi

このようなバリエーションのすべてが認識可能で、正しい候補が返されます。

また、地域名の間に空白を入れずに住所が入力されるケースもよくあります。例:

MASHIKO 2070 HAGAGUNMASHIKOMACHI TOCHIGI 3214299

これは、認識してジオコーディング可能です。同じ住所で、AreaName3 (subcity、都市の下位区分) と AreaName2 (city、都市) の間に空白がある場合も、正しく処理されます。

MASHIKO 2070 HAGAGUN MASHIKOMACHI TOCHIGI 3214299