ユーザ辞書に関するその他の注意事項

ユーザ辞書を扱う際は、このトピックで紹介する注意事項に留意してください。

データ アクセス ライセンス

ユーザ辞書を使ってジオコードを行う場合も、GSD に含まれるデータに対する有効なアクセス ライセンスが必要です。例えば、ニューヨークのストリートと住所の辞書を作成するなら、ニューヨークまたは米国全体のGSD を購入する必要があります。

GSD データ ファイルなしでの使用

GSD を使わずにユーザ辞書を利用するには、次のファイルが必要です。
  • ctyst.dir— USPS City State テーブル
  • parse.dir— 住所の要素と略語の辞書
  • finmbr.dat— 空間クエリ ファイル
郵便セントロイド ジオコーディングを実行するには、GSD またはユーザ辞書と上記の一連のファイルのほかに、次の情報が必要です。
  • us.z9— 郵便セントロイド情報
  • cbsac.dir— 郡名または CBSA/CSA データが必要な場合のみ必須

CASS 標準

ユーザ辞書を使って CASS 標準に対するジオコーディングを実行することはできません。これは、ParcelPrecision 辞書を CASS ジオコーディングに使えないことも意味します。

住所範囲の順序

米国のジオコーダは、開始住所と終了住所を比較して住所範囲の順序を決定します。比較は、次の基準で行われます。
  • 終了住所が開始住所より大きい場合、範囲は昇順です。
  • 開始住所が終了住所より大きい場合、範囲は降順です。
  • 開始住所が終了住所に等しい場合、範囲は昇順です。

交差点とユーザ辞書

ユーザ辞書を使って交差点のジオコーディングを行う際に、米国のジオコーダは、交差点を構成するセグメントの 1 つ以上が交差点を終端としない場合に交差点を認識できません。この状況が起こるのは、ユーザ辞書の作成に使ったカスタム ストリート テーブルに含まれるセグメントが、終端のない交差点で終わる場合です。

次の図に、すべてのセグメントに終端がないユーザ辞書の交差点を示しています。このような交差点は、米国のジオコーダで交差点とは認識されません。

次の図は、すべてのセグメントに終端がある、TIGERベース GSD の交差点を示しています。米国のジオコーダは、これを交差点にジオコーディングします。