カナダ (CAN)

このセクションでは、カナダに対してサポートされているジオコーディング データセット、操作、入力および出力フィールドの情報を示します。

サポートされているジオコーディング データセット

以下の表に、カナダに対してサポートされているジオコーディング データセットを、使用可能なジオコーディング レベルとともに示します。

注: カスタム ユーザ辞書がサポートされています。
ジオコーディング データセット 都市セントロイド 郊外/村セントロイド 郵便番号セントロイド ストリートセントロイド 補間されたストリート住所 ポイントレベル住所 POI (ポイント情報)
TomTom MultiNet Canada Data はい はい はい はい はい はい はい
NAVTEQ Points English, French はい はい はい いいえ いいえ はい いいえ
注: 次のジオコーディング データセットもサポートされています。
  • Statistics Canada PCCF (Postal Codes) and FSA Boundaries
  • Canada Post Address Range Data

サポートされている操作

以下の操作が、カナダに対してサポートされています。
  • ジオコーディング — 1 つ以上の住所を入力として受け取り、それに対応する緯度/経度座標などの情報を返します。
  • リバース ジオコーディング — 1 つ以上の緯度/経度座標を入力として受け取り、その場所に対応する住所を返します。

入力フィールド

カナダの住所には、次の住所要素の一部またはすべてを含めることができます。

注: カナダでは、ジオコーディングに郵便番号か、州と都市、またはその両方の情報が必要です。この情報は、最終行付きのストリート住所、または areaName<1-4> のフィールドを使用した、いずれかの単一行形式で指定できます。
フィールド名 タイプ 説明
PlaceName String 入力住所に関連する建物名、場所名、POI (ポイント情報)、会社または企業名を示します。これはオプションです。
MainAddressLine String 単一行入力 — 他の住所フィールドが全く入力されていない場合、MainAddressLine の内容は単一行入力として処理されます。単一行入力は、複数の入力住所フィールドで構成することができます。これらのフィールドは、その国の通常の住所の順序で入力する必要があります。詳細については、以下の「単一行入力」セクションを参照してください。

通りの住所 — 郵便住所の一部 (都市、郵便番号など) が分けて入力されたり、LastLine フィールドに入力されたりする場合、MainAddressLinemainAddress の内容が通りの住所の部分として処理され、会社名、家番号、建物名、通り名を含めることができます。これはオプションです。

交差点の入力—交差点を入力するには、2 個のアンパサンド (&&) で区切られた 2 つのストリート名を指定します。

lastLine String 住所の最終行。これはオプションです。例:

5500 Explorer Drive
Mississauga, ON L4W5C7

areaName1 String 州を指定します。これはオプションです。
areaName2 String 未使用。
areaName3 String 都市または町の名前を指定します。これはオプションです。
areaName4 String Dissemination Area (DA) および Enumeration Area (EA) を指定します。これはオプションです。
postalCode String カナダでは 6 桁の郵便番号が使われます。通常、最初の 3 桁と残りの 3 桁はスペースで区切られます。最初の 3 桁は FSA で、後半の 3 桁は LDU です。ストリートの住所のジオコーディングは FSA のみで行えますが、郵便番号のジオコーディングは完全な郵便番号 (FSALDU) が必要です。郵便番号の前半 3 桁と後半 3 桁の間にスペースを入れるかどうかを選択できます。この書式で統一すると、ジオコーディングの処理速度を向上できます。これはオプションです。
country String 3 文字の ISO 3166-1 Alpha-3 国コード。カナダの国コードは CAN です。フォワード ジオコーディングに必須です。

カナダの住所のガイドライン

最適なマッチングとジオコーディング結果が得られるように、次の推奨事項に従って、入力ストリート データをできる限り最良のフォーマットにしてください。

  • 私書箱番号 —私書箱および地方配送路住所はジオコード不可能です。このユーザ入力は有効で、私書箱と地方配送路の情報の出力は試みられますが、ジオコーディング目的には使用されません。
  • 高速道路住所 — 高速道路住所 (Hwy 401 など) はジオコードに変換されます。
  • 家番号およびアパート文字 — 家番号とアパート文字の間にスペースを入れないでください。123 A Main Street のジオコードは正しく行われません。ジオコーダが、ストリート名が A であると解釈するためです。これに対し、2 つの回避策があります。アパート文字を含めないか、家番号とアパート文字の間のスペースを削除することです。
  • 家番号およびユニット情報 — 家番号は住所のロケーションをピンポイントで指します。ユニットの入力は、2 つのフォーマットのどちらかで指定できます。以下に例を示します。

    - 99-123 Main St。ここで、99 はユニット番号です。このフォーマットを使う際は、ユニット タイプを指定しないでください。番号 99 は、スィート、アパート、ユニット、フロア、または任意の有効なユニット タイプです。
    - 123 Main St.Apt 99 - この例では Apt はユニット タイプで、99 はユニット番号です。このフォーマットを使う際は、有効なユニット タイプ (Apt または Suite など) を指定する必要があります。ユニット タイプが無効な場合、住所のジオコーディングは正しく行われません。

  • 方位接尾語 — 使用可能な位置では、方位を示す接尾語を使ってください。これは、番号の割り振られたストリートで主に構成される町や都市 (Calgary など) で特に推奨されます。このようなストリートは、方位接尾語やストリートタイプでしか区別できません。また、直線ではないストリート上の住所を区別するのにもこの情報が役立ちます。例えば、123 Queen St W および 123 Main St E は、座標がかなり異なります。
  • ストリートタイプ — 同じ名前のストリートを区別するのに使用されます。例えば、Main Avenue と Main Street はまったく異なるストリートです。タイプの使用は必須ではありませんが、データの精度を高めるには有効です。有効なストリートタイプの一覧については、www.canadapost.com を参照してください。
  • 都市の名前 — 都市名は短縮しないでください。都市が不明の場合は空白にできますが、ジオコードの正確性に影響を与えることがあります。
  • 州の名前 — 完全な州の名前 (Ontario など) を使用できますが、入力エラーの可能性を減らすため、2 文字の略語 (ON) を使用することを推奨します。郵便番号がない場合は、州と都市の両方を入力しなければジオコーディングできません。

単一行入力

住所の各要素を別々のフィールドに入力する代わりに、住所要素を次の順序で並べた住所全体を mainAddress 入力フィールドに入力できます。

[address_number][street_info][area_name_3][area_name_1][post_code_1][post_code_2]

説明:
  • [address_number] は省略可能です。
  • [street_info] は、ストリート名とストリート タイプに加えて、存在する場合は、ユニット タイプ、ユニット値、または前置/後置方位記号の情報 (East、West など) で構成されます。
  • [area_name_3] は都市または町です。
  • [area_name_1] は州です。
  • [postal_code_1] は郵便番号の FSA 部分です。
  • [postal_code_2] は郵便番号の LDU 部分です。

最良の結果が得られるように、ストリート情報と最終行情報 (都市および郵便番号) の間にカンマを入れます。

カスタム オプション

以下の表に、カナダのみで使われるオプションを示します。これらのカスタム オプションは、オプションのであり、特に記載のない限り、ジオコーディングとリバース ジオコーディングの両方に対して使用できます。

すべての国とその定義で使用可能なオプションの標準セットについては、Global Geocode および Global Reverse Geocode について説明している章を参照してください。

オプション名 説明
LDU 一致を強制 有効になっている場合、完全な FSA LDU 郵便番号を持たないマッチを返しません。デフォルトは無効です。
ポイントの中央線情報を計算 小区画ポイントから最も近いストリート上のポイントを計算します。デフォルトは無効です。
注: この機能を利用するには、ポイントレベルのジオコーディング データセットがインストールされている必要があります。
中央線オフセット
中央線マッチングは、ポイント レベルのジオコードを親のストリートセグメントにリンクするためにポイントレベル マッチングと併用されます。この機能は、ルーティング アプリケーションで役立ちます。

中央線オフセットは、ポイントをストリート中央線から小区画ポイントに向かって移動させる距離を指定します。デフォルトは 0 メートルです。

距離単位には、フィートまたはメートルを選択できます。

注: 中央線マッチングを行うには、ポイントレベルのジオコーディング データセットがインストールされている必要があります。
注: フォワード ジオコーディングのみでサポートされます。

パース済み住所 出力フィールド

以下の表に、カナダに所在する候補に対して返されるパース済み住所フィールドの一覧を示します。

Management Console を使用して [パース済み住所] フィールドを返すには、次のいずれかのオプションを選択します。
  • [パース済み住所] フィールドを返す場合: [Country Filters (国フィルタ)] ドロップダウン メニューで [グローバル デフォルト] を選択します。次に、[Return Values (戻り値)] タブで、[パース済み住所] を選択します。
  • すべての出力フィールドを返す場合: [Country Filters (国フィルタ)] ドロップダウン メニューで [グローバル デフォルト] を選択します。次に、[Return Values (戻り値)] タブで、[すべての使用可能な情報を返す] を選択します。
注: placeName、addressNumber、unitType および unitValue フィールド値は、ストリート住所の補間をサポートしているジオコーディング データセットがインストールされている場合にのみ返されます。
フィールド名 説明
mainAddressLine ストリート住所。会社名、家番号、建物名、ストリート名を含めることができます。
addressLastLine 住所の最終行。
placeName 住所に関連する建物名、場所名、POI (ポイント情報)、会社または企業名。
areaName1 州。
areaName2 未使用。
areaName3 町または市。
areaName4 散布エリア (DA) および列挙エリア (EA)。
dataType

返される数値は、データ ベンダーを表します。

0 USPS
1 TIGER
2 TomTom
3 Sanborn Points
4 Tele Atlas
5 Geosys
6 NAVTEQ
7 TomTom ポイント
8 Centrus Points
9 補助
11 NAVTEQ ポイント
12 Master Location
15 不明なベンダー
20 MapKing International
21 PT.Duta Astakona Girinda
22 Lepton
23 IPC
24 Map Information Solutions SDN BHD
25 Critchlow
26 MIS
27 Ordnance Survey
28 Spatial Platform
29 Code Point
30 Ordnance Survey AddressBase
31 PMSA Point
32 PMSA
33 MBI
34 PBS
35 NE
postCode1 郵便番号の FSA 部分。
postCode2 郵便番号の LDU 部分。
country 3 文字の ISO 3166-1 Alpha-3 国コード。カナダの国コードは CAN です。
addressNumber 住所番号。
streetName ストリートまたは道路の名前。
unitType ユニット タイプ (APT、STE など)。
unitValue ユニットの値/番号。"3B" など。
customFields カスタム フィールド定義については、次のセクションを参照してください。

カスタム出力フィールド

以下の表に、カナダのみで使われる出力フィールドを示します。特に記載のない限り、これらのフィールドは、フォワード ジオコーディングとリバース ジオコーディングの両方で返すことができます。

  • これらのカスタム出力フィールドのうち 1 つ以上を返すには、Management Console で [国フィルタ] ドロップダウン メニューを使用して [カナダ] を選択します。続いて [戻り値] タブで、必要な出力フィールドを選択します。
  • すべてのカスタム出力フィールドを返すには、Management Console で [国フィルタ] ドロップダウン メニューを使用して [カナダ] を選択します。続いて [戻り値] タブで、[すべての使用可能な情報を返す] チェック ボックスをオンにします。
フィールド名 説明
CAN.Census CD 住所がある場所の CD (Census Division)。

このフィールドを出力に含めるには、

[戻り値] > [Census] チェック ボックスをオンにします。

CAN.Census CMA 住所がある場所の CMA (Census Metropolitan Area)。

このフィールドを出力に含めるには、

[戻り値] > [Census] チェック ボックスをオンにします。

CAN.Census CSD 住所がある場所の CSD (Census Subdivision)。

このフィールドを出力に含めるには、

[戻り値] > [Census] チェック ボックスをオンにします。

CAN.Census CT 住所がある場所の CT (Census Tract)。

このフィールドを出力に含めるには、

[戻り値] > [Census] チェック ボックスをオンにします。

CAN.Census DA 住所がある場所の DA (Dissemination Area)。

このフィールドを出力に含めるには、

[戻り値] > [Census] チェック ボックスをオンにします。

CAN.Formatted Street Range 住所に対する、書式が整えられた範囲データ。このフィールドは、郵便番号セントロイド候補に対してのみ返されます。

このフィールドを出力に含めるには、

[戻り値] > [フォーマット済み範囲] チェック ボックスをオンにします。