Data Hub モジュール用のクラスタのアップグレード

必要条件

  • アップグレードを実行する前に、新しいバージョンのリリース ノートに目を通してください。リリース ノートには、互換性に関する重要な情報に加えて、サポートされているアップグレード パスや、データ バックアップに関するモジュール固有の推奨事項が記載されています。
  • お使いのオペレーティング システムに対して提供されているすべての最新アップデートを適用してください。特に Java 関連の問題を修正するものは必須です。

Data Hub モジュールを実行するクラスタでは、各ノードがSpectrum™ Technology Platformサーバーと Data Hub モジュール モデルをホストします。クラスタをアップグレードするときは、Spectrum™ Technology Platformサーバーのアップグレードだけでなくモデルのアップグレードも必要です。

アップグレードのプロセスは、以下の手順で構成されています。

  1. モデルとプロパティ ファイルをバックアップします。
  2. マスタ サーバーで、Spectrum™ Technology Platformをアップグレードしてからモデルをアップグレードします。
  3. マスタ以外の各サーバーで、Spectrum™ Technology Platformをアップグレードしてから、アップグレード済みのモデルをマスタ サーバーからマスタ以外のサーバーにコピーします。

Data Hub モジュールを実行するクラスタをアップグレードするには、次の手順に従います。

  1. サーバーをバックアップします。バックアップを作成する手順については、『管理ガイド』を参照してください。
    重要: アップグレード プロセスでエラーが発生した場合に、フローやセキュリティ設定などの設定を復旧できるように、アップグレード前にバックアップを作成することをお勧めします。
  2. Relationship Analysis Client を起動し、[管理] をクリックします。バックアップするモデルを選択し、[バックアップ] をクリックします。
    モデルのほかに、以下の 2 つのプロパティ ファイルもバックアップします。
    • server\modules\hub\hub.properties
    • server\modules\db\neo4j.properties
  3. Data Hub モジュール用のマスタ サーバーとして機能しているノードを特定します。
    1. Web ブラウザを開き、

      http://LoadBalancer:8080/jmx-console/HttpAdaptor/list

    2. neo4j.org domainが見える位置まで画面を下へスクロールします。

      モデル別にオブジェクトの一覧が表示されます。Role属性 (HighAvailability オブジェクト) は、サーバーがモデルのマスターであるかどうかを示します。

    3. モデルが 1 つ以上あり、モデルごとにマスタが異なる場合は、1 つのサーバーを全モデルのマスタとする必要があります。これを行うには、クラスタを再起動してから、ロード バランサーではなくノードの 1 つのホスト名または IP アドレスを使って Relationship Analysis Client を開きます。Relationship Analysis Client で、各モデルを指定してクエリを実行してモデルを開きます。こうすると、接続しているサーバーが、各モデルのマスタになります。
  4. クラスタ内のマスタ以外のノードを順に停止してから、最後にマスタ サーバーを停止します。ノードはすべてを一度に停止するのではなく、1 つずつ停止してください。
    重要: Spectrum™ Technology Platformがエラーを起こさずに停止したことを確認します。サーバーが適切に停止しないと、そのサーバー上の Data Hub モジュールは、アップグレード後に正常に開きません。Spectrum™ Technology Platformが適切に停止したことを確認するには、SpectrumDirectory\server\app\repository\logs\wrapper.log ファイルを開いて、シャットダウン中にエラーがなかったか調べます。
  5. マスター サーバーをアップグレードします。
    1. Spectrum™ Technology Platform10.0 以降からアップグレードしている場合は、各モデル ディレクトリにversion.data ファイルが格納されている必要があります。すべてのmodel.ModelNameサブディレクトリ (SpectrumDirectory/server/modules/hub/db 下) を開いて、version.data ファイルがあることを確認します。このファイルがないモデル ディレクトリが見つかった場合は、マスタ以外のノードの 1 つから version.dataファイルをコピーします。
    2. Spectrum™ Technology Platformインストーラを実行して、マスタ サーバーを Spectrum™ Technology Platform の新しいバージョンにアップグレードします。
    3. アップグレード プロセスの完了後、Spectrum™ Technology Platformサーバーは自動的に再起動します。完全に起動するのを待ってから、サーバーを停止します。
    4. SpectrumFolder\server\modules\hub\hub.propertiesファイルをエディターに開き、hub.neo4j.database.type プロパティが embedded に設定されていることを確認します。
      hub.neo4j.database.type=embedded
    5. SpectrumFolder\server\modules\hub\db\neo4j.propertiesファイルをエディターに開き、allow_store_upgrade プロパティを true に設定します。
      allow_store_upgrade=true
    6. Spectrum™ Technology Platformサーバーを開始します。
    7. 各モデルを Relationship Analysis Client で開き、クエリを実行します。任意のクエリでかまいません。
    8. Spectrum™ Technology Platformサーバーを停止します。
    9. SpectrumFolder\server\modules\hub\hub.propertiesファイルをエディターに開き、hub.neo4j.database.type プロパティを ha に設定します。
      hub.neo4j.database.type=ha
    10. バックアップしたプロパティ ファイルと、インストールされたファイルを比較して、必要な変更があれば適用します。新しいファイルを古いファイルで上書きしないでください。新しいファイルには、古いファイルにはないプロパティが含まれている可能性があるためです。
  6. マスター以外のサーバーをアップグレードします。
    1. SpectrumDirectory\server\modules\hub\dbディレクトリでモデルを削除します。
      警告: マスター サーバーからはモデルを削除しないでください。
    2. マスタ以外のサーバーの 1 つで、Spectrum™ Technology Platformインストーラを実行して Spectrum™ Technology Platform の新しいバージョンにアップグレードします。
    3. アップグレード プロセスの完了後、Spectrum™ Technology Platformサーバーは自動的に再起動します。完全に起動するのを待ってから、サーバーを停止します。
    4. SpectrumFolder\server\modules\hub\hub.propertiesファイルをエディターに開き、hub.neo4j.database.type プロパティを ha に設定します。
      hub.neo4j.database.type=ha
    5. バックアップしたプロパティ ファイルと、インストールされたファイルを比較して、必要な変更があれば適用します。新しいファイルを古いファイルで上書きしないでください。新しいファイルには、古いファイルにはないプロパティが含まれている可能性があるためです。
    6. SpectrumFolder\server\modules\hub\db\model.*ディレクトリをマスタ サーバーからマスタ以外のサーバーにコピーします。
    7. クラスタ内のマスタ以外の各サーバーについて、この手順を繰り返します。
  7. クラスタを起動します。
    1. マスター サーバーを起動してから、マスター以外のサーバーを起動します。
    2. クラスタの各サーバーが機能していることを確認します。SpectrumFolder\server\app\repository\wrapper.logで、エラーがないか確認します。
    3. (ロード バランサーをバイパスして) マスター サーバーに直接接続して、各モデルを 1 つずつ開き、wrapper.logファイルを調べてエラーを確認します。