カスタム HL7 メッセージの追加

Read from HL7 File ステージでは、HL7 2.7 スキーマを使用してメッセージを検証します。ただし、HL7 データには、HL7 標準の一部ではないメッセージが含まれることがあります。Read from HL7 File ステージで、カスタマイズされた HL7 データを検証する場合は、カスタム HL7 スキーマを作成する必要があります。このトピックでは、HL7 スキーマ管理ツールを使用して、カスタム HL7 スキーマを作成する方法について説明します。HL7 の詳細については、www.hl7.org を参照してください。

  1. Enterprise Designer で、[ツール] > [HL7 スキーマ管理] の順に選択します。

    サポートされているメッセージの一覧を含む HL7 スキーマ管理ウィンドウが開きます。これらのメッセージは、HL7 によってあらかじめ定義されています。

  2. [HL7 スキーマ管理] ウィンドウで、[追加] をクリックします。
  3. [メッセージ タイプ] フィールドに、カスタム HL7 メッセージのタイプを指定します。

    メッセージ タイプは、健康に関連するどのような情報をこのメッセージで提供するかを示します。例えば、ADT (Admin Discharge Transfer) メッセージ タイプは医療機関内で患者の状態を交換するために使用し、ORU (Observation Result) メッセージ タイプは LIS ( Lab Information System) から HIS (Hospital Information System) に所見と結果を転送するために使用します。

  4. [トリガー イベント] フィールドに、イベント コードを指定します。

    トリガー イベントは、通信とメッセージの送信を開始する実世界のイベントです。メッセージ タイプとトリガー イベントは、メッセージの MSH-9 フィールドにあります。例えば、MSH-9 フィールドに値 ADT^A01 が含まれているとします。ADT が HL7 のメッセージ タイプで、A01 がトリガー イベントです。

  5. [説明] フィールドに、カスタム HL7 メッセージの説明を入力します。

    このフィールドは、メッセージ タイプの詳細を理解するのに役立ちます。例えば、XYZ メッセージ タイプを追加する場合、このメッセージ タイプは医療機関内で患者の状態を交換するために使用するという説明を入力できます。

    新規作成されたメッセージが [定義] の下に表示されます。[+] 記号をクリックして、メッセージを展開します。MSH セグメントが自動的に追加されていることがわかります

  6. 既存のセグメントをメッセージに追加するには
    1. [セグメントの選択] をクリックします。
    2. メッセージに追加するセグメントを選択し、[OK] をクリックします。

      選択したセグメントのスキーマが [セグメント スキーマ] グリッドに表示され、チェックしたメッセージがメッセージ スキーマに追加されます。

  7. カスタム セグメントをメッセージに追加するには
    1. [セグメントの選択] をクリックします。
    2. [セグメントの追加] をクリックします。
    3. [名前] フィールドに、セグメントの名前を指定し、[OK] をクリックします。

      新しく追加されたセグメントが [サポートされているセグメント] 一覧の下部に表示されます。

    4. 追加されたカスタム セグメントを選択し、[フィールドの追加] ボタンをクリックします。
    5. [名前] フィールドに、選択したセグメントのフィールド名を指定します。

      例えば、PID (患者情報) セグメントには、患者ID、患者名、患者住所、国コードなどのフィールドが含まれます。

    6. [タイプ] フィールドで、適切なデータ タイプを選択します。

      HL7 データ タイプは、フィールドに含めることができるデータの種類を定義するもので、HL7 メッセージ構造全体で使用されます。例えば、文字列は ST、テキスト データは TX、書式を整えたデータは FT となります。

    7. [規範長] フィールドに、m..n という形式で、フィールドの最小長と最大長を指定します。x,y,z という形式で、フィールドの長さとして有効な値のリストを指定することもできます。

      例えば、1..3 は項目の長さが1、2、または 3 のいずれかであることを意味し、1, 3, 4 は項目の長さが1、3、または 4 であるが 2 ではないことを意味します。1、3、4 以外の値は無効として扱われます。

    8. [オプション] フィールドに、フィールドがオプションか必須かを指定します。
      O
      フォールドはオプションです。
      R
      フィールドは必須です。
    9. セグメント内にフィールドが複数回出現することを許可する場合は、[反復] ボックスをオンにして、[反復] フィールドに、そのフィールドを使用できる回数を指定します。

      例えば、値 3 は、そのフィールドが 3 回出現可能であることを意味します。指定しない場合、フィールドの出現は 1 回だけで、繰り返されないことを意味します。

  8. [OK] をクリックします。

    セグメント プロパティの [オプション] および [繰り返し] オプションを選択することもできます。

  9. 選択したセグメントをオプションにするには [オプション] を、選択したセグメントのメッセージ内での繰り返しを許可するには [繰り返し] を選択します。
  10. [OK] をクリックします。

    新しく追加したメッセージが一覧の下部に表示されます。