スター スキーマの利点

適切に設計されたスキーマを使用すると、大規模な多次元データ セットの理解、ナビゲーション、および分析が迅速に行えます。意思決定支援環境におけるスター スキーマの主な利点は、次のとおりです。

クエリ パフォーマンス

スター スキーマに対するクエリの実行は、OLTP システムの場合よりも高速です。これは、スター スキーマのほうがテーブルやクリア結合パスが少ないからです。スター スキーマ設計では、各ディメンションが中央のファクト テーブルを介してリンクされます。ディメンションどうしはファクト テーブルと交差するる 1 本の結合パスによって相互にリンクされています。こうした設計上の特徴により、正確で一貫性のあるクエリ結果が確実に得られます。

ロード パフォーマンスと管理

スター スキーマ構造では、データの大規模なバッチをデータベース内にロードするのに必要な時間が短縮されます。ファクトとディメンションを定義してそれらを別々のテーブルに分離することで、ロード操作の影響が軽減されます。ディメンション テーブルは一度設定した後、ときどき更新できます。新しいファクトは、ファクト テーブルにレコードを追加することで定期的かつ選択的に追加できます。

組み込まれている参照整合性

スター スキーマは、ロードされたデータの参照整合性を強制的に適用するように設計されています。参照整合性は、主キーおよび外部キーの使用によって強制されます。ディメンション テーブル内の主キーは、ファクト テーブル内の外部キーとなり、ディメンションおよびファクト テーブルの全体にわたって各レコードがリンクされます。

効率的なデータのナビゲーション

データに対するナビゲーションは、各ディメンションがファクト テーブルによって結合されているので、効率的に行われます。こうした結合が重要なのは、実際のビジネス プロセスどうしの基本的な関連性を表しているからです。ディメンション テーブルを 1 つ閲覧するだけで、効率的なクエリを構築するための属性値を選択できます。