SugarCRM OnPremises と Microsoft Dynamics 365 Online の統合

このセクションでは、アカウントと連絡先を SugarCRM OnPremises から Microsoft Dynamics 365 Online システムに移行する方法を具体的に説明します。SugarCRM の連絡先とアカウントが関連付けられている場合は、移行後に Microsoft Dynamics 365 Online システムでも同じ関連付けが維持されるように気を付ける必要があります。

次の図は、SugarCRM から Microsoft Dynamics に移行するときのアカウントと連絡先に関するフローを示しています。

サンプル テンプレートが置かれている場所

サンプル テンプレートは Spectrum Technology Platform インストーラ zip ファイルで提供されます。インストール ディレクトリにもよりますが、通常、サンプル テンプレートは Program Files\Pitney Bowes\Spectrum\server\modules\metadata-insights\connectors\samples\MS_Dynamics_365_SugarCRM__Accounts_Sync_Dataflow 内に置かれています。このフォルダ内にデータ フローの設定に必要なすべてのファイルがあります。次の表に、このフォルダ内のすべてのファイルをリストします。

Type ファイル名
Data Flow
  • SugarCRMAccount_Sync_MSDAccount.df
  • SugarCRMContact_Sync_MDSContact.df
DBConnection
  • MSDynamics_MS.json
  • SugarCRM_MS.json
ModelStore
  • mi_modelStore_MSDynamics_MS.smims
  • mi_modelStore_SugarCRM_MS.smims

必要条件

データ フローの設定に必要なファイルをインポートして展開するために 2 つの接続を確立する必要があります。次の手順で接続を確立してください。

  1. 最新版の Spectrum platform Server をインストールします。
  2. Spectrum Server ホームページを開きます。
  3. [プラットフォーム クライアント ツール] をクリックし、[Web] をクリックします。
  4. [Management Console] ビューを開きます。
  5. [リソース] メニューをクリックした後、[データ ソース] をクリックして次の 2 つの接続を確立します。
    1. SugarCRM_TestConnection と Type SugarCRM との接続。[テスト] をクリックします。成功すると次のメッセージが表示されます: 接続 SugarCRM_OnPremises がデータ ソースに正常に接続されました
    2. MSDynamics_TestConnection と Type Microsoft Dynamics 365 との接続。[テスト] をクリックします。成功すると次のメッセージが表示されます: 成功。接続 Microsoft Dynamics 365 Online がデータ ソースに正常に接続されました
    接続を確立する方法の詳細については、「SugarCRM への接続」および「Microsoft Dynamics 365 Online への接続」を参照してください。

ファイルをサーバーにインポートして展開する方法

接続が確立されたら次は、ファイルをサーバーにインポートして展開するコマンドライン ユーティリティが必要です。

  1. Spectrum platform ホームページを開き、[プラットフォーム クライアント ツール]、[コマンド ライン] の順にクリックして以下のファイルをダウンロードします。
    1. Job Executor - 実体は 1 つの .jar ファイル
    2. 管理ユーティリティ - zip ファイル (spectrum-cli)
  2. spectrum-cli ファイルを解凍します。
  3. サンプル テンプレート フォルダ内のすべてのファイルを spectrum-cli フォルダにコピーします。これでコマンドごとにファイルの完全パスをいちいち入力しなくてすみます。
  4. spectrum-cli-12.1 フォルダ内の cli.cmd ユーティリティを実行します。Spectrum Platform のコマンドライン インターフェイスが起動されます。
  5. 次のコマンドで Spectrum Server に接続します: connect <サーバー名>:<ポート> --u <ユーザ名> --p <パスワード>接続が成功すると次のメッセージが表示されます: server<サーバー名> :< ポート> に接続しました
  6. サンプル データ フローをインポートして展開するために以下のコマンドをこの順序で入力して実行します。
    1. 次のコマンドで Model Store をインポートします: modelstore bulkImport --importDependency true このコマンドにより、すべての依存関係を維持したまま Model Store がインポートされます。
    2. 次のコマンドで Model Store を展開します: modelstore deploy --n <名前>
    3. 次のコマンドで DB 接続をインポートします: dbconnection import --f <名前.json>
    4. 次のコマンドでデータ フローをインポートします: dataflow import --f <名前.df>
注:

コマンド内のファイル名の前後に余計なスペースを入れないでください。

プレースホルダー <名前> は、ファイルの実際の名前に置き換えてください。

インポートしたファイルの表示

インポート後、これらのデータ フローを使用して Spectrum 機能のデモを行うことができます。ファイルが保存されている場所は次のとおりです。

  1. Model Store: Metadata Insights の [Physical Model] タブと [Model Store] タブ
  2. データフロー: Enterprise Designer アプリケーションのサーバー エクスプローラ
  3. JSON: Management Console の Model Store

データの移行の実行

データのインポートと展開が完了したら、データ フローに従い、確立された接続を使用してデータを移行することができます。手順は次のとおりです。
  1. Enterprise Designer アプリケーションを起動します。このアプリケーションの実行可能セットアップは、Spectrum Platform ホームページのプラットフォーム クライアント ツールの [デスクトップ] セクションからダウンロードできます。
  2. Spectrum 資格情報を使用してログインします。
  3. メニューから [表示] を選択し、[サーバー エクスプローラ] をクリックします。
  4. SugarCRMAccount_Sync_MSDAccount データフロー ジョブを最初にダブルクリックします。
  5. Read from DB_SugarCRM ステージをダブルクリックします。
    1. 必要に応じてフィールド date_entered の値を変次のクエリが表示されます。
      Select "SugarCRM_PM"."Accounts"."email1", "SugarCRM_PM"."Accounts"."name",
"SugarCRM_PM"."Accounts"."phone_office", "SugarCRM_PM"."Accounts"."date_entered" From
 "SugarCRM_PM"."Accounts" Where "SugarCRM_PM"."Accounts"."date_entered" Like '2017-08-28%'
    2. [OK] をクリックして続行します。
  6. Enterprise Designer のツール バーにある [実行] ボタンをクリックしてフローを実行します。
  7. MS Dynamics ホームページに移動し、[販売] ページの [顧客] タブにある [アカウント] をクリックします。確かにアカウントが移行されています。
  8. SugarCRMContact_Sync_MDSContacts ジョブをダブルクリックします。
  9. Read from_MSDynamics_DB ステージをダブルクリックします。
    1. 必要に応じてフィールド createdon の値を変更し、[OK] をクリックします。
      Select "MSDynamics_PM"."account"."name", "MSDynamics_PM"."account"."telephone1",
 "MSDynamics_PM"."account"."emailaddress1", "MSDynamics_PM"."account"."createdon",
 "MSDynamics_PM"."account"."accountid" From "MSDynamics_PM"."account"
 Where "MSDynamics_PM"."account"."createdon" Like '2017-09-11%'
    2. [OK] をクリックして続行します。
  10. Enterprise Designer のツール バーにある [実行] ボタンをクリックしてフローを実行します。
  11. MS Dynamics ホームページに移動し、[販売] ページの [顧客] タブにある [連絡先] をクリックします。確かに連絡先がページにリストされています。
アカウントと連絡先が MS Dynamics ホームページに正常に移行されたので、移行プロセスはこれで完了です。