Global Geocoding モジュール

SPD 国際データに対応する新しいデータ インストール プロセス

Spectrum 12.1 では、新しいデータ インストール プロセスがサポートされています。このプロセスはこれまでよりも簡単で、異なる多数のモジュールで同じデータセットを使用することを可能にします。データ バンドルを拡張子 .spd のファイルにパッケージできるようになりました。現在、Enterprise Geocoding モジュールと Global Geocoding モジュール用の国際データセットをこの形式で使用できます。この変更は、2017 年度第 2 四半期の EGM データ更新で適用されました。

この変更は、現在のデータ フローや、ジオコーディング データ (SPD データである場合) の使用方法には影響しません。古いデータセットは、Spectrum 12.1 Global Geocoding モジュールではサポートされていません。この新しい形式により、国際データベース リソースのインストール プロセスが簡易化されます。データのインストールに dbloader をする必要がなくなります。バンドルを任意の場所に展開すると、Management Console 内でそのデータセットがリストされ、データベースに追加できるようになります。データセットを追加する際に、フォルダの場所まで移動する必要がなくなります。

また、データのフォルダ構造も変更されました。フォルダ構造がフラットになり、バンドル内の各データセットが同じレベルに配置されるようになりました。各ジオコーディング コンポーネントに lib フォルダが含まれなくなりました。各バンドルに 1 つの lib フォルダのみ含まれます。

既に SPD データをインストール済みの場合は、アンインストールを実行すると、そのデータと残りの Spectrum ファイルが削除されることに注意してください。SPD データを引き続き使用できるように、データセットをアーカイブしてデフォルトの展開場所を変更することを検討してください。詳細については、『Spectrum™ Technology Platform インストール ガイド』の「Spectrum のデータベース」セクションを参照してください。

Global Geocoding モジュールでの EGM 米国データの使用

SPD 形式の米国データを、Spectrum™ Technology Platform Global Geocode モジュールで使用することはまだできません。ただし、SPD ファイルを独自に作成することで、新しい SPD の展開と設定のプロセスを利用できます。

米国データ用の SPD ファイルを作成するには、次の手順に従います。

  1. 米国データを含む zip ファイルを任意の場所に展開します。
  2. その場所にフォルダを作成します。フォルダ名はユニークでなければなりません。
  3. 展開されたすべての内容をコピーして、作成したフォルダ内に貼り付けます。
  4. そのフォルダから metadata.json をコピーして元の場所に貼り付けます。
    これにより、データを含むフォルダに加え、そのフォルダの外側に metadata.json という名前のファイルが存在することになります。Metadata.json はフォルダ構造の最上位に配置する必要があります。
  5. データ フォルダと metadata.json を同じ zip ファイルに圧縮します。
  6. 拡張子 .zip を .spd に変更します。
これで、米国データのSPD バンドルを展開、設定できるようになりました。『Spectrum™ Technology Platform インストール ガイド』の「Spectrum のデータベース」の下にある手順を参照してください。

Spectrum 12.1 へのアップグレード後、GGM では新しいデータの使用が必須に

Spectrum 12.1 の Globing Geocoding モジュールでは、2017 年度第 2 四半期のデータ更新以降のデータセットを使用する必要があります。それより古いデータセットは GGM ではサポートされません。

アップグレード後に古いデータセットへのデータベース接続が存在する場合、それらの接続を削除する必要があります。これには 2 通りの方法が使用できます。
  • Management Console の [リソース] > [Spectrum のデータベース] ページでデータベースを選択し、削除アイコンをクリックします。この操作は、新しいデータセットを抽出したかどうかにかかわらず実行できます。
  • CLI コマンドと更新済みの CLI json ファイルを使用します。

新しく追加された国ジオコーダ

  • ベトナム (VNM): ベトナム語をサポートする新しいジオコーダ。ベトナム用データは、通り、都市、地方 (町、県、区) を含み、4、S5、G3、G4 のマッチ結果を返すことができます。このジオコーダは 2017 年第 1 四半期のデータ更新でリリースされました。
  • コロンビア (COL): スペイン語をサポートする新しいジオコーダ。コロンビア用データは、通り、都市、自治体を含み、S4、S5、G3、G4 のマッチ結果を返すことができます。このジオコーダは 2017 年第 1 四半期のデータ更新でリリースされました。
  • ブルガリア (BGR): ラテン語化を含むブルガリア語をサポートする新しいジオコーダ。このデータは、通り、都市、地方 (町、県) を含み、S4、S5、G3、G4 のマッチ結果を返すことができます。通りの住所の合計数は 229,000 を超えます。このジオコーダは 2017 年第 2 四半期のデータ更新でリリースされました。

拡張されたデータ

  • 中国 (CHN): CN6 は、拡張されたプレミアム データセットです。
    • 60 都市の通りのデータを追加。
    • 簡体字中国語住所のサポートを追加。
    • 中国語の出力フィールドが使用可能。
    • 場所の名前のジオコーディングとリバース ジオコーディング。
    • マッチング精度の向上と、誤検出率の低下。
  • タイ (THA): パフォーマンスの向上 (2017 年第 1 四半期のデータ更新)
  • スロバキア (SVK): 新しい住所ポイント (2017 年第 1 四半期のデータ更新)
  • アイルランド (IRL): 新しい住所ポイントのデータセット IE3 (2017 年第 1 四半期のデータ更新)、追加フィールドとして Eircode を追加(2017 年第 2 四半期のデータ更新)。
  • 香港 (HKG): 54,000 を超える TomTom 住所ポイントの追加 (2017 第 2 四半期のデータ更新)。
  • オーストリア (AUT): ドイツ語のサポートを含む、2,300,000 を超える TomTom 住所ポイントの追加(2017 年第 2 四半期のデータ更新)。
  • ベルギー (BEL): オランダ語、フランス語、ドイツ語のサポートを含む、5,000,000 を超える GIM 住所ポイントの追加(2017 年第 2 四半期のデータ更新)。

サンプル入力住所ファイルが使用可能に

EGM Global および GGM モジュールで、ジオコーディングとリバース ジオコーディング用のサンプル入力住所が使用できるようになりました。サンプル住所ファイルはジオコードの候補を返すことがわかっているため、ステージが正しく設定されたかどうかを確認するために使用できます。