エンティティの分割と結合

マスター データ管理は、Relationship Analysis Client でエンティティを分割および結合する柔軟性を実現することによってもデータの制御に役立ちます。

モデル内の複数の関数を実行するエンティティがそのモデルに含まれている場合は、そのエンティティを 2 つのエンティティ (ある関数用のエンティティともう 1 つの関数用の第 2 のエンティティ) に分割できます。まず、この機能は組織図で役に立つことがあります。ほとんどのエンティティは組織図にいて誰かの従業員ですが、こうした従業員の一部は管理者です。両方の役割を遂行する人物が含まれる組織図の一貫性と構造を維持する必要がある場合は、単純にその 1 つのエンティティを 2 つの別々のエンティティに分割できます。一方のエンティティは従業員の役割に該当し、他方のエンティティは管理者の役割に該当します。1 つのエンティティを 2 つに分割するだけでなく、それぞれのエンティティにどのプロパティと関連性を結び付けるか、つまり、全部か、一部か、あるいは何も結び付けないかを決定することもできます。また、プロパティと関連性を両方のエンティティに結び付けることもできます。プロパティと関連性は、どちらか一方のエンティティに結び付けなければならないというものではありません。

同じ対象を表す 2 つのエンティティがモデルに含まれる場合、それらのエンティティとそれぞれのデータを 1 つのエンティティに結合できます。受取勘定を実行する 1 つのエンティティと買掛勘定を実行するもう 1 つのエンティティが組織図に示されているとします。その後、買掛勘定の担当者が退職しましたが、予算上の制約で後任を据えることができません。代わりに、売掛勘定の担当者が買掛勘定も担当することにします。この場合、2 つのエンティティを結合すると、売掛勘定の担当者の一部のプロパティ (名前、場合によっては肩書) を保持したまま、買掛勘定の担当者の一部のプロパティ (基本的な責任、場合によっては管理者) を追加することができます。

その利点として、モデルを作り直さなくてもデータを調整して変更内容を考慮することができます。

詳細については、「エンティティの分割」および「エンティティの結合」を参照してください。