Spectrum Spatial で Marlin レンダラーを使用する

Spectrum Spatial は、アンチエイリアス (Quality) を有効にしてマップおよびマップ タイルをレンダリングします。Spectrum Spatial は、Java 8 に付属するデフォルトの Ductus レンダラーを使用しますが、これはアンチエイリアス処理をスケーリングしません。Spectrum Spatial のバージョン 12.0 から、マップおよびマップ タイルのイメージは、必ずアンチエイリアスをオンにして生成されるようになりました。つまり、かなりのアンチエイリアス処理を必要とするイメージがあると、スケーリングができない状態になる可能性があります。
アンチエイリアスを有効にしてもレンダリングがスケーリングできるようにするための非常に簡単な方法は、"パフォーマンスを最適化するオープン ソースの (GPL2+CP) Java2D RenderingEngine" である Marlin レンダラーを使用することです。新しいマップ イメージはこれまでと少し異なるかもしれませんが、目立つほどの違いではありません。
注: サポート対象のオペレーティング システムについては、https://github.com/bourgesl/marlin-renderer/wiki/How-to-useを参照してください。
以下に、Marlin レンダラーを Spectrum Spatial に統合する具体的な手順を示します。
  1. Marlin リリースを github からダウンロードします (RenderingEngine のみ): https://github.com/bourgesl/marlin-renderer/。Spectrum Spatial は、バージョン 0.7.5 でテスト済みです。
  2. SpectrumFolder\server\modules\spatial\java.vmargs ファイルを編集して、marlin jar へのパスを追加します。パスの前の a: を忘れずに付けてください。例:
    -Xbootclasspath/a:C:/Users/Admin/Downloads/marlin-0.7.5-Unsafe.jar -Dsun.java2d.renderer=org.marlin.pisces.MarlinRenderingEngine
    注: 上記のパスは例です。実際の Marlin エンジンのパスはこれとは異なります。

    メモリの問題が生じた場合や、システム リソースをさらに活用したい場合は、オプションのチューニングを検討してください。

  3. Spectrum™ Technology Platform サーバーを再起動します。wrapper.log ファイルに、以下の出力があるはずです。
    INFO: ===============================================================================
    INFO: Marlin software rasterizer           = ENABLED
    INFO: Version                              = [marlin-X.Y]
    INFO: sun.java2d.renderer                  = org.marlin.pisces.MarlinRenderingEngine
    ...
    

    Mapping サービスをマッピング リクエストで初期化した後に、wrapper.log にこの出力が現れない場合は、いずれかの設定に誤りがあることを示します。