必要条件
- アップグレードを実行する前に、新しいバージョンのリリース ノートに目を通してください。リリース ノートには、互換性に関する重要な情報に加えて、サポートされているアップグレード パスや、データ バックアップに関するモジュール固有の推奨事項が記載されています。
- お使いのオペレーティング システムに対して提供されているすべての最新アップデートを適用してください。特に Java 関連の問題を修正するものは必須です。
この手順では、構成データベースがサーバーから分離されている場合にSpectrum™ Technology Platformをアップグレードする方法を説明します。分離された構成データベースを持つ環境をアップグレードするには、まず構成データベース クラスタをアップグレードしてから、サーバー クラスタをアップグレードします。
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サーバーをバックアップします。バックアップを作成する手順については、『管理ガイド』を参照してください。
重要: アップグレード プロセスでエラーが発生した場合に、フローやセキュリティ設定などの設定を復旧できるように、アップグレード前にバックアップを作成することをお勧めします。
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固有のデータがあるモジュールがインストールされている場合は、それらのデータをバックアップします。
モジュール |
バックアップ項目 |
Advanced Matching モジュール、Data Normalization モジュールおよび Universal Name モジュール |
SpectrumLocation/server/modules の下にある以下のサブフォルダの内容をバックアップします。
- cdqdb
- lucene
- matcher
- parser
- searchindex
- tables
。 |
Data Hub モジュール |
Relationship Analysis Client を起動し、[管理] をクリックします。バックアップするモデルを選択し、[バックアップ] をクリックします。モデルのほかに、以下の 2 つのプロパティ ファイルもバックアップします。
- server\modules\hub\hub.properties
- server\modules\db\neo4j.properties
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Location Intelligence モジュール |
名前付きリソース、データおよび構成ファイルをバックアップします。 |
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サーバー クラスタ内のすべてのノードを停止してから、構成データベース クラスタ内のすべてのノードを停止します。構成データベース クラスタで最後に停止したノードをメモしておきます。アップグレード後に、そのノードを最初に起動する必要があります。クラスタを停止する手順については、クラスタの停止を参照してください。
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構成データベース内の、シャットダウンする最後のノード上で、installdb.exe を実行します。インストーラによって構成データベースがアップグレードされます。
警告: 最初にアップグレードするノードは、最後に停止したノードでなければなりません。一部のオペレーティング システムでは、構成データベースがアップグレード処理の最後に自動的に起動されるからです。起動する最初のノードが最後に停止したノードでない場合、ジョブ履歴、構成の設定などのデータが失われる可能性があります。最後に停止したノードがわからない場合は、各ノードの wrapper.log でシャットダウン メッセージのタイム スタンプを確認します。wrapper.log は、Spectrum
Location\Database\repository\logs\wrapper.logにあります。
重要: インストール後に Spectrum™ Technology Platformを起動するオプションが表示されたら、このオプションを無効にして、インストールの完了時にデータベースが自動的に起動しないようにする必要があります。
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アップグレードが完了すると、構成データベースが自動的に起動します。作業を続行する前に、構成データベースが完全に起動していることを確認します。そのためには、ログ ファイル SpectrumInstallationLocation\Database\repository\logs\wrapper.logを開いて「開始」というメッセージを探します。
重要: サーバーが初めて完全に起動し終わるまでは、停止しようとしないでください。初期起動を実行する前にサーバーを停止すると、そのインストールが使用できなくなることがあります。
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構成データベースを停止します。構成データベースを停止するには、Windows システム トレイの Spectrum™ Technology Platformアイコンを右クリックして、[Spectrum™ を停止する] を選択します。また、Windows サービスのコントロール パネルを使用し、[Spectrum Database] サービスの停止によって構成データベースを停止することもできます。
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データベース クラスタのクラスタ構成を設定します。
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ファイル Database/repository/spectrum-container.propertiesを構成データベース クラスタのクラスタ プロパティに記載されているとおりに編集します。
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spectrum-container.propertiesファイルを保存して閉じます。
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構成データベース クラスタで最後に停止したノードを起動します。構成データベースを起動するには、Windows システム トレイの Spectrum™ Technology Platform アイコンを右クリックして [Spectrum™ を起動する] を選択します。また、Windows サービスのコントロール パネルを使用し、[Spectrum Database] サービスの開始によって構成データベースを起動することもできます。
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アップグレードされた構成データベースが完全に起動した後、先ほどのステップを繰り返して、構成データベース内の残りの各サーバーのアップグレードと起動を行います。
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サーバー クラスタ内の各ノードをアップグレードします。詳細については、クラスタのアップグレードを参照してください。
重要: 各サーバーをインストールする際には、インストーラの [サーバーのみ] オプションを選択して、1 つ以上の構成データベース サーバーのホストとポートを指定します。ポートは、ファイルInstallationLocation\Database\repository\spectrum-container.propertiesで確認できます。ポートは、spectrum.repository.server.connector.bolt.port プロパティで指定されます。
注: サーバー アップグレード中にシステムに保存されたジョブまたはサブフローは、アップグレード前と同じように動作するように、エクスポーズのフラグが設定されます。アップグレード前にエクスポートされたジョブまたはサブフローはエクスポーズされません。そのため、これらのジョブまたはサブフローをシステムにインポートし直す際には、インポートしたジョブまたはサブフローを手動でエクスポーズする必要があります。
一部のモジュールでは、アップグレード後に実行が必要な操作があります。
Data Hub モジュール |
server/modules/hub/neo4j.propertiesファイルをエディターに開き、allow_store_upgrade プロパティをtrue に設定します。このプロパティには、意図に反する取り消し不能なストア アップグレードを防ぐ目的があります。このプロパティを "true" に設定することで、ユーザはアップグレードを進める場合の影響を理解し、その作業に入る前に必要な予防措置を講じていることを示します。 Spectrum™ Technology Platform サーバーを再起動します。サーバーによって各モデルがアップグレードされます。server/app/repository/logs/wrapper.logファイルで、エラーや警告メッセージを確認します。すべてのモデルのアップグレードが完了したら、hub.propertiesファイルに戻り、allow_store_upgrade プロパティをコメントアウトします。
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