Private Match

Private Match では、機密情報を漏洩することなく、2 つのエンティティでデータセットを比較し、共通レコードを特定することができます。例えば、2 つの企業が共同マーケティング キャンペーンの立ち上げを企画しているとします。両社は、顧客情報を含むそれぞれ独自のデータベースを保有しており、ターゲットを絞ったキャンペーンを展開するために、両方の企業を利用する顧客を特定したいと考えています。しかし、データ セキュリティを確保し、また、プライバシー規則を遵守するために、データベースを互いに共有したり、第三者に提供してマッチングを行ってもらったりすることはしたくありません。Private Match 機能を利用すれば、セキュリティやプライバシーに関する規則に違反することなく、2 つのデータベースを互いにマッチングすることができます。

Private Match は、次の 3 つのモードのいずれかで使用されます。
  • 暗号化モード — 最初のユーザが自分のデータを入力すると、インデックス フィールドとマッチ フィールドが抽出されて暗号化されます。公開鍵と、最初のユーザのデータを含む変位テーブルが、2人目のユーザ用に生成されます。また、最初のユーザが後で使用するための秘密鍵が生成されます。
  • プライベートマッチ — 2人目のユーザが、自分のデータと、最初のユーザの暗号化データを入力し、公開鍵と変位テーブルを提供して、マッチングを行います。マッチしたデータを含むファイルが生成され、最初のユーザに送信されます。
  • 復号化モード — 最初のユーザが、2人目のユーザの暗号化データを入力し、秘密鍵を提供して、両方のユーザのデータのマッチしたインデックスを含む出力を生成します。

暗号化機能 (暗号化モード) を使用することにより、マッチング実行時のセキュリティが維持され (プライベートマッチ)、復号化機能によって、マッチしたデータの出力が表示されます (復号化モード)。生成されてユーザ間で共有されるファイルはすべて暗号化され、読み取ることはできません。