Point In Polygon の例

以下のマップを使用して、Point In Polygon の処理を説明します。このマップは、保険会社の販売区域を表しているものとします。マップ上には、これらの販売区域に存在する洪水発生地帯も示されています。



この保険会社に対し、ある潜在顧客が住宅所有者保険の見積もりを依頼したとします。保険会社は見積もりを作成するために、その家屋が洪水発生地帯に存在するかどうかを確認しなければなりません。また、その家屋が存在する販売区域を特定する必要があります。保険会社はこれらの情報を得るために、家屋が存在する "ポリゴン"、つまりエリアを特定する必要があります。まず、家屋の住所を緯度/経度座標に変換します(この処理は、Enterprise Geocoding モジュールによって行うことができます)。得られた座標を、Point In Polygon の入力として使用します。座標により、家屋が以下のロケーションに存在することがわかったとします。



Point In Polygon では、この家屋が「販売区域 4」のポリゴン内に存在することを特定します。また、Point In Polygon により、この家屋が「洪水発生地帯」のポリゴンには含まれないため、見積もりに洪水保険を入れる必要がないこともわかります。

この例が示すように、与えられたロケーションに対し、複数の分析処理を行います。この例では、確認したい項目は、販売区域と、洪水発生地帯に含まれるか否かの 2 点でした。この確認を行うには、洪水発生地帯の場所を含むデータベースと、保険会社の販売区域の場所を含むデータベースの 2 つのデータベースに対するマッチングが必要になります。複数のデータベースに対するマッチングを行うには、Enterprise Designer で、各データベースに対して 1 つずつ、複数の Point In Polygon ステージを含むジョブを作成します。