ユーザ定義 Centrus 空間データベースの作成

ユーザ定義 Centrus 空間データベースを作成するには、空間分析の実行に使用するモジュールでサポートされる形式を選択します。以下の形式は、1 つ以上の Spectrum™ Technology Platform モジュールでサポートされています。各モジュールがサポートする具体的な形式の一覧については、ユーザ定義の Centrus データベースを参照してください。

注: Spectrum™ Technology Platform と Spatial モジュールのインストール、またはアップグレードの際には、32 ビット版 Java Development Kit (JDK) はインストールされません。Centrus を操作するには、32 ビット版 JDK をインストールした後に、JDK のインストールと連動するように Spectrum プロパティ ファイル jdks.properties を更新する必要があります。詳細については、『インストール ガイド』の「Spatial モジュールでのサポート」を参照してください。

ESRI シェイプファイル

ESRI シェイプファイル ESRI シェイプファイル (.SHP) には、ポイント、ライン、およびポリゴンを含めることができます。シェイプファイルの形式の詳細については、次を参照してください。

http://www.esri.com/library/whitepapers/pdfs/shapefile.pdf

MapInfo MIF/MID

MIF/MID 形式は、2 つのファイルで構成されます。一方のファイルの拡張子は MIF で、もう一方のファイルは名前は同じで拡張子が MID になっています。MIF (MapInfo Interchange Format) ファイルは、オブジェクトを表す実際のポイントを含むのに対し、MID ファイルはオブジェクトに関するテキスト情報を含みます。

MIF ファイルには、トークン化されたヘッダに続いて、DATA セクションがあります。カンマ区切り文字は必須です。ファイル内に DELIMITER トークンが存在する場合は、そのファイルはインポートされません。

ファイル ヘッダの次の部分には、MIF ファイルの中の列の定義が含まれます。フィーチャー名と、フィーチャーに関する数値データがここに格納されます。これらの列のうちの 1 つは、オブジェクトとともに保存する識別子として使用されます。

列定義は、COLUMN トークンで始まり、その後に MIF ファイルの列数が続きます。COLUMN トークンの次には、各列に対してそれぞれ 1 つの行があります。行の最初のエントリは列名で、2 つめのエントリは列タイプです。以下の例は、MIF ファイルの 3 つの列を示したものです。

COLUMN 3 FEAT_NAME char (15) POPULATION integer AREA decimal (8,4)

名前には任意の列タイプが使用できますが、文字列を表す char を使用するのが最も一般的です。char に続く、カッコで囲まれた数字は、文字列の最大長 (127 文字を超えることはできません) を表します。列タイプの完全な一覧については、MapInfo にお問い合わせください。

トークン DATA は、ヘッダの終わりを表し、その後にはオブジェクトのリストが続きます。各オブジェクトに対し、PENBRUSH など、いくつかの属性が並ぶ場合があります。これらの設定は無視されます。MapInfo は、多様なオブジェクト タイプをサポートしますが、地理的オブジェクトを表すものはほんの数種類です。サポートされているオブジェクト タイプは、リージョン、ポリライン、ポイントの 3 つです。

MIF ファイルにおいて、緯度/経度座標は、小数点以下桁数が最大 6 桁までの小数度で表す必要があります。経度は X 座標で、緯度は Y 座標です。西経と南緯は常に負になります。つまり、米国においては、経度は負となり、緯度は正となります。ユーザ座標は、整数値として入力されます。小数部分は無視されるためです。

リージョンの定義

リージョンは、1 つまたは複数のポリゴンで構成されます。各ポリゴンは、それぞれ一意に定義されます。MIF/MID ファイルでは、ポリゴンを "閉じる" 必要はありません。ポリゴンの最後のポイントは、ライン セグメントによって自動的にポリゴンの最初のポイントに接続されます。リージョン オブジェクトのフォーマットは、次のようになります。

REGION #pgons numpts1 x1 y1 x2 y2 . . numpts2 x1 y1 x2 y2 . .

ポリラインの定義

ポリライン (PLINE) は、その形状を定義する任意の数のポイントを含むラインです。PLINE 識別子の後に、ラインに含まれるポイント数が続きます。PLINE オブジェクトのフォーマットを以下に示します。

PLINE numpts x1 y1 x2 y2 . .

ポイントの定義

ポイントは、1 つの座標ペアとして定義されます。ポイント オブジェクトのフォーマットを以下に示します。

POINT x y

MID ファイルには、MIF ファイルで定義されるオブジェクトの名前などのデータが列挙されています。MIF ファイルの中の各オブジェクトごとに、MID ファイルに 1 つのエントリがあります。MID ファイルのエントリは、MIF ファイルのオブジェクトと同じ順序である必要があります。MID ファイルのデータは、MIF ファイルの DELIMITER 文で他の設定がされていない限り、カンマで区切られます。サポートされる区切り文字はカンマのみです。

例として、前出の MIF ファイルの列定義を以下に再度示します。

COLUMN 3 FEAT_NAME char (15) POPULATION integer AREA decimal (8,4)

この列定義に対し、カンマ区切り文字が指定されているとすると、MID ファイルのサンプル エントリは次のようになります。

First Feature,180232,1000.2345 California,4345105,56023.3569 Last Feature,12643,136.4000

注: 列は、単一のカンマで区切られます。MIF ファイルには、ヘッダなどの他の情報は含まれません。

MapInfo TAB

MapInfo .TAB ファイル形式は、MapInfo Pro で使用されます。詳細については、『MapInfo Pro ユーザ ガイド』を参照してください。

DBF

DBF 形式は、一般的なデータベース フォーマットです。Spectrum™ Technology Platform は、DBF 形式のポイント データのみをサポートします。ラインやポリゴンのユーザ定義の空間ファイルを作成する場合は、シェイプファイル形式を使用する必要があります。

DBF ファイルは、以下の名前の経度フィールドと緯度フィールドを含む必要があります。

  • 経度フィールドの名前は、次のいずれかでなければなりません。
  • LON
  • LONGITUDE
  • N_LON
  • 緯度フィールドの名前は、次のいずれかでなければなりません。
  • LAT
  • LATITUDE
  • N_LAT
注: フィールド タイプは、Character、Date、Numeric、または Float のいずれかである必要があります。

Microsoft Access データベース

Microsoft Access で作成したデータベース ファイルは、ポイント データのみを含む場合は、Spectrum™ Technology Platform で使用することができます。ラインやポリゴンのユーザ定義の空間ファイルには、シェイプファイル形式を使用する必要があります。

.MDB ファイルは、以下の名前のフィールドを含む必要があります。

  • 経度フィールドの名前は、次のいずれかでなければなりません。
  • LON
  • LONGITUDE
  • N_LON
  • 緯度フィールドの名前は、次のいずれかでなければなりません。
  • LAT
  • LATITUDE
  • N_LAT

ファイルには、上記以外のフィールドがあってもかまいません。フィールド名は、10 文字以下でなければなりません。

注: フィールド タイプは、Character、Date、Numeric、または Float のいずれかである必要があります。

テキスト/CSV

テキスト ファイル (.TXT) とカンマ区切りファイル (.CSV) は、ポイントのみを含むことができ、ポリゴンを含むことはできません。ラインやポリゴンのユーザ定義の空間ファイルを作成する場合は、シェイプファイル形式を使用する必要があります。

  • 経度フィールドの名前は、次のいずれかでなければなりません。
  • LON
  • LONGITUDE
  • N_LON
  • 緯度フィールドの名前は、次のいずれかでなければなりません。
  • LAT
  • LATITUDE
  • N_LAT

ファイルには、上記以外のフィールドがあってもかまいません。フィールド名は、10 文字以下でなければなりません。