ベクトル タイル

Spectrum Spatial は、タイルの生成とレンダリングに対して Mapbox ベクトル タイル (MVT) v2.1 フォーマットをサポートします。このベクトル フォーマットは、Map Tiling サービス、Web Map Tile Service (WMTS)、および両方のタイリング サービスの Tile Generator ユーティリティにおいて、ラスタ イメージ フォーマット (PNG、GIF、JPG/JPEG) の代わりとして使用できます。どちらのタイリング サービスでもタイル ビルダー ユーティリティが MVT フォーマットによる出力を format パラメータでサポートしています。format は image パラメータの後継として導入されたパラメータですが、古いインストールでは image フォーマットがこれまでどおり機能します。

ベクトル タイルには、ラスタ タイルに勝る利点がいくつかあります。

• より高速にレンダリングできる。

• 同等のイメージ タイルよりもサイズが小さい。
• サーバー側でスタイルごとに複数のタイル セットを生成しなくてもクライアント アプリケーションでさまざまなスタイルを適用できる。

名前付きタイルを作成または編集する場合は、Spectrum Spatial™ Manager を使用してベクトル フォーマットを使用するように名前付きタイルを設定し、属性としてエクスポーズする主題図式またはテーブル列を選択します。MVT タイルのみを使う場合、小さなパッド係数 (例えば、0.02) を指定するとパフォーマンスが向上します。WMTS を使用してベクトル タイルをレンダリングする場合は、Spectrum Spatial™ Manager においてキャッシュも有効にすることを推奨します。

ベクトル タイルをレンダリングするには、タイル サービス要求で .mvt タイル フォーマットを指定します。

• Map Tiling サービス - http://<server>:<port>/rest/Spatial/MapTilingService/Samples/NamedTiles/WorldTile/2/1:1/tile.mvt
• WMTS - http://<server>:<port>/rest/Spatial/WMTS/1.0.0/default/tiles/World_WMTS_Layer_ID1/default/WorldWebMercatorQuad_0_to_19/2/1/1.mvt

ベクトル タイル (MVT ペイロード) には、少なくとも 1 つのレイヤが含まれます。フィーチャー レイヤとグループ レイヤを含めることができます (円グラフ、棒グラフ、ライン連結、折れ線グラフ、サイズ可変シンボル レイヤ、ラベル レイヤはサポート外)。各レイヤには、次の性質があります。

• ペイロード全体で一意の名前を持つ。
• ジオメトリを含む。
• 0 個以上の属性値を含む。
• ID を持つ場合がある (レイヤ内の各フィーチャーにも ID が付与されている場合があります)。

MVT フォーマットの詳細は、「Mapbox 仕様」を参照してください。

WMTS で使用できるベクトル タイル用の JavaScript サンプルが JavaScript サンプル アプリケーション集 (JavaScript Examples application) にあります。ようこそページの [Spectrum Spatial] セクションで、[JavaScript API] タブの [サンプルの表示] リンクをクリックしてください。