分離された構成データベースを持つクラスタのインストール

以下の手順では、2 つのクラスタを作成します。1 つはサーバー ノード用で、もう 1 つは構成データベース ノード用です。サーバー クラスタ内のノードは、それぞれの構成データを構成データベース クラスタ内のサーバーから参照します。構成データベース クラスタ内のノードは、互いの間でそれぞれのデータを複製します。

次の図は、このインストール シナリオを表したものです。



独立したデータベース リポジトリをインストールするには、まず 1 つのクラスタ内のサーバーに構成データベースをインストールしてから、別のクラスタ内のノードにサーバーをインストールします。サーバーをインストールする前に、少なくとも 1 つの構成データベースが実行している必要があります。

  1. Spectrum™ Technology Platformインストーラを、構成データベースをインストールするサーバー上に配置します。
  2. installdb.exeをダブルクリックします。
  3. 画面の指示に従って、構成データベースをインストールします。
    重要: インストール後に Spectrum™ Technology Platformを起動するオプションが表示されたら、このオプションを無効にして、インストールの完了時にデータベースが自動的に起動しないようにする必要があります。
  4. ファイル Database/repository/spectrum-container.properties構成データベース クラスタのクラスタ プロパティに記載されているとおりに編集します。
  5. spectrum-container.propertiesを保存し、閉じます。
  6. 構成データベースを起動します。構成データベースを起動するには、Windows システム トレイの Spectrum™ Technology Platform アイコンを右クリックして [Spectrum™ を起動する] を選択します。また、Windows サービスのコントロール パネルを使用し、[Spectrum Database] サービスの開始によって構成データベースを起動することもできます。
  7. 必要に応じて他のサーバーに構成データベースをインストールして、構成データベース クラスタを完成させます。
  8. サーバー クラスタをインストールします。
    1. ノードをホストするサーバーにSpectrum™ Technology Platformをインストールします。手順については、新しいサーバーのインストールを参照してください。
      重要: 各サーバーをインストールする際には、インストーラの [サーバーのみ] オプションを選択して、1 つ以上の構成データベース サーバーのホストとポートを指定します。ポートは、ファイルInstallationLocation\Database\repository\spectrum-container.propertiesで確認できます。ポートは、spectrum.repository.server.connector.bolt.port プロパティで指定されます。
    2. Spectrum™ Technology Platformサーバーが実行中の場合はサーバーを停止します。サーバーを停止するには、Windows システム トレイの Spectrum™ Technology Platform アイコンを右クリックして [Spectrum™ を停止する] を選択します。
    3. ファイル server/app/conf/spectrum-container.propertiesの中のプロパティを、クラスタ プロパティに記載されているとおりに編集します。
    4. spectrum-container.propertiesファイルを保存して閉じます。
    5. 一部のモジュールには固有の設定があり、クラスタでモジュールを機能させるために適切に構成する必要があります。
      モジュール クラスタ構成の設定
      Advanced Matching モジュール これらの設定は、フルテキスト検索インデックスをクラスタに指定します。フルテキスト検索インデックスを使用しない場合は、これらの設定を指定する必要はありません。

      次のファイルをテキスト エディターで開きます。

      SpectrumFolder\server\modules\searchindex\es-container.properties

      以下のプロパティを構成します。

      es.index.default_number_of_replicas
      各検索インデックスに対して作成する追加コピーの数を入力します。この数は、クラスタ内のノード数から 1 を引いた数にする必要があります。例えば、クラスタに 5 つのノードが含まれる場合、このフィールドには "4" を入力します。
      es.index.default_number_of_shards
      分散環境におけるインデックスのシャード数を入力します。クラスタ内のノード数が多いほど、この数を大きくする必要があります。

      これらのプロパティの編集が終わったら、es-container.propertiesを保存し、閉じます。

      注: Spectrum™ Technology Platform10.0 よりも前のリリースで作成された検索インデックスは、クラスタリングに対応していません。10.0 よりも前のリリースで作成されたインデックスをクラスタリングで使うには、es-container.propertiesファイルを変更した後で、10.0 API を使って検索インデックスを再作成する必要があります。
      Data Hub モジュール 次のファイルをテキスト エディターで開きます。

      SpectrumFolder\server\modules\hub\hub.properties

      以下のプロパティを構成します。

      hub.models.path.base
      モデルを保存するフォルダを指定します。各モデルはデフォルトで、SpectrumFolder\server\modules\hub\dbフォルダの下のサブディレクトリに配置されます。モデルを別の場所に保存したい場合は、このプロパティのコメントを解除し、モデルを保存するフォルダを指定します。
      hub.neo4j.database.type
      このプロパティの値をhaに変更します。デフォルト値のembeddedは、非クラスタ化インストール用です。
      hub.servers.per.cluster
      この行のコメントを解除します。このプロパティの値として、クラスタに含まれる Spectrum™ Technology Platformサーバーの数を指定します。

      これらのプロパティの編集が終わったら、hub.propertiesを保存し、閉じます。

      SpectrumFolder\server\modules\hub\db\neo4j.properties は、Neo4j Enterprise を使用して、グラフ データベースの設定方法を制御します。このファイルは、各モデルのテンプレートとして使用されます。必要に応じて、各モデルを個別に設定することができます。そのモデルの格納ディレクトリにこのプロパティ ファイルのコピーを配置することによって、これを行います。

      Machine Learning モジュール 次のファイルをテキスト エディターで開きます。

      SpectrumFolder\server\modules\machinelearning/java.vmargs

      以下のプロパティを構成します。

      -Xmx
      最大メモリ割り当てを指定します。Machine Learning モジュール クラスタのサイズをデータの約 4 倍とし、すべてのノードに同量のメモリを割り当てることをお勧めします。スワッピングを回避するために、-Xmx による割り当てがどのノードにおいても物理メモリを上回らないようにしてください。
    6. サーバーを開始します。サーバーを起動するには、Windows タスク バーの Spectrum™ Technology Platform アイコンを右クリックして [サーバーの開始] を選択します。
    7. サーバー クラスタにさらにノードをインストールするには、この手順を繰り返します。
  9. サーバー クラスタのすべてのノードをインストールしたら、最初にサーバー クラスタにインストールしたノードに戻り、他のノードをシード ノードとして追加します。
    1. 最初にインストールしたノードで、プロパティ ファイル server/app/conf/spectrum-container.propertiesを開きます。
    2. プロパティ spectrum.cluster.seeds に、クラスタ内の他のノードのホスト名または IP アドレスを、それぞれカンマで区切って追加します。
    3. spectrum-container.propertiesファイルを保存して閉じます。サーバーを再起動する必要はありません。